サイトコンセプト
既に当ブログ内のコンテンツを見ていただいた方もいるかと思うが、この『語る者ではなく、語られる話こそ』では、主に「人間とは、世界とはなんなのか?」についての情報を発信している。
内容としては、精神分析・言語学・経済思想・文学・哲学関連の書籍に関する書評や情報、また私自身が日々の生活の中で抱いてきた疑問・感慨を中心に、人生を豊かに楽しく過ごすための知的コンテンツを書き続けていくつもりである。
私はなぜこう考えるのか? あの人はどうしてああいう性格なのか? この社会はどういう仕組みなのか? なぜあんな事件が起きたのか? 他の人と感じることが異なるのはなぜなのか? これまでの人生における選択や出来事はどう解釈できるのか?
そして、誰にとっても最大の関心事であるはずの「自己」とはなにか?
自分にとって一番身近であるはずの根源的な問いさえ見失いかけている、そんな現代人に贈る処方箋の意味も込めて、価値あるブログを作り上げることを目指している。
ブログ開設の動機 ―単純化志向への抵抗として―
個人的な話だが、私は大学の卒業研究で安部公房を扱った。
そこで、人間を集団化するのは《ことばの不在》であること、逆に分散化をするのは《ことばの散文性》であることを学んだ。
世の中では「単純化」「ワンフレーズ」などの“とにかくわかりやすいこと!”が礼賛されている。これはまさに《ことばの不在》が表面化していることの顕れである。
僭越ながら私は、そんな世界の在り方に抗いたいと思っている。
単純化された言葉は人から思考を奪う。思考の欠落は人間を集団化へと駆り立てる。
私は私として生きたい。量産型のロボットのような画一的パーソナリティに堕したくない。
そのためには、複雑なことを複雑なまま理解し、丁寧に言葉を尽くしていくような知的誠実性が必要だと思っている。だから私は長文で表現できるブログという媒体を選んだ。
なにより自分が好きな分野のことを、確かな情報で、より多くの人に届けたい。
知れば知るほど人生を豊かにする知識や概念や考え方がたくさんあることを知ってほしい。
もちろん、私如きが他者を啓蒙するつもりなどないし、そんな力量があるはずもないので、あくまで自分が勉強していくとともにそれが今そこでこれを読んでいるあなたにとっても有益であることを願って書き残すだけだ。
そう思って私はこのブログを立ち上げた。
どうか楽しんでいっていただきたい。
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